2009-01-01から1年間の記事一覧

RENT

大ヒット中のミュージカル「RENT」の来日公演を観てきました。赤坂サカスのACTシアターです。映画が好評でしたし、ニューヨークでの初演時のキャストが初来日ということで異様な盛り上がりを見せております。アパートの家賃も払えない貧しい若者たちの愛と友…

29

完全に私事だが先日、誕生日を迎えて29歳になった。 もう29年も生きてしまったとは我ながら驚きだ。とはいえ、自分としてはまだ大学生時代と同じくらい世間知らずで物を知らない未熟な青二才、にしか思えず、早く立派に年を取って近寄りがたいオーラを出した…

ダイアン・バーチ

ダイアン・バーチ(Diane Birch)という人のデビューアルバム『バイブル・ベルト(bible belt)』。先週発売されたばかりです。試聴して直ちに買って、土日は仕事をしながらずっと聴き続けていました。すばらしいです。今年の個人的ランキング第1位、という…

夏の乾燥注意報

「過労や、ストレス、それから乾燥がいけませんね。お仕事は? 忙しい?」 「はい。いつも仕事の山に挑んでます。『そこに仕事があるからだ』ですね」 「いけません。喉カメラを怖がるほど軟弱なくせに。無理をしては」 「はあ。無理をしないと本が出ないも…

休日出勤。

皆さん今日は日曜日 外では雨が降ってます。 私は今日も恵比寿のオフィスに 傘をくるくるやってきて、 ドトールの豆でコーヒーを淹れ、 マックを会社の音響につなぎ ネットラジオでジャズをかけ、 そうして今日も原稿を読み 今日も頭を抱えます。大変ですね…

同僚退社

さよなら、さよなら! いろいろお世話になりました いろいろお世話になりましたねえ いろいろお世話になりましたさよなら、さよなら! こんなに良いお天気の日に お別れしてゆくのかと思ふとほんとに辛い こんなに良いお天気の日にさよなら、さよなら! 僕、…

『扉をたたく人』(The Visitor)

青い空は動かない、 雲片一つあるでない。 夏の真昼の静かには タールの光も清くなる。夏の空には何かがある、 いぢらしく思はせる何かがある、 焦げて図太い向日葵が 田舎の駅には咲いてゐる。 ――中原中也「夏の日の歌」(『山羊の歌』収録)よりこの土日の…

星になったチロ

天体写真家・藤井旭さんの著書『星になったチロ』を最初に読んだのは小学校5年生の頃だった。チロは白河天体観測所という、藤井さんたちがつくった天文台の天文台長をつとめた北海道犬だ。犬の天文台長。実際とても星が好きで、賢い犬だったようだ。本書は藤…

ノーザンライツ

アラスカの大自然に魅せられた写真家、星野道夫。写真家だけどその文章も素晴らしい。本書『ノーザンライツ』は星野がロシアでの取材中にヒグマに襲われて亡くなった後に発行された、アラスカの自然とそこに生きる人々の姿をつづった遺作。お話は20世紀初頭…

一週間

先週は体調不良でなかなか仕事が進まず大変だったがどうにか乗り切った。頻繁な頭痛は昔からだけど、九州生まれ&夏生まれのくせに夏の暑さに対する耐性が弱ってきた気がしてならない。齢28にして既に老い始めたか。27歳で『晩年』を書いた太宰治をふと思い…

『湖のほとりで』

今週末から始まった映画『湖のほとりで』を観てきた。イタリア映画。2008年度のダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞(イタリア版アカデミー賞らしい)というもので史上最多の10部門を独占した話題作だそうで、それがどのくらいすごいことなのか知らないものの、…

一望千里

昨日今日と猛暑が続いております。今日は最高気温32度だったそうです。四谷の某社でミーティングがあったのでスーツにネクタイで行ってきましたが酷かった。普段は私服で仕事をしているので、こういうときに世のスーツ族一般の忍耐力に改めて敬服します。私…

オバマ政権の支持率

オバマ政権の支持率がやや下がっているようだ。ある調査では初めて60%を割ったらしい。先月18日に発表されたニューヨークタイムズとCBSテレビの世論調査では支持率63%だった。依然として高水準ではあるが、「オバマ政権が財政赤字削減に向けた明確なプラン…

ロバート・マクナマラ

7月6日、ロバート・マクナマラが死んだ。かつてケネディ、ジョンソン政権で国防長官を務め、その後は世界銀行総裁を務めた人物だ。マクナマラの頭脳は「あれほど優秀な人間を見たことがない」と多くの人が驚嘆したそうで、ハーバードで20代にして教鞭をとっ…

無駄とは何か

人は往々にしてすぐ目に見える成果を求めてしまう。1つの行動で1つの結果が返ってくる、あるいは3つの投資で4つのリターンがある、そういうふうに考える。10の行動によってようやく1が返ってくるかどうか、というふうにはなかなか考えないか、考えるときは残…

働くおうちの親子ごはん

いま住んでいる所は多摩川の近く、保育園や小学校が近くにあり、休日の公園では親子や犬などが戯れて平和な雰囲気を醸し出す、そういう町なのだけど、一軒家が多いためもあってかスーパーはあるが食べ物屋の類は少ない。ので自炊をすることも多い。私は毎日…

或日の大石内蔵助

芥川龍之介の書いた『或日の大石内蔵助』という小説がある。忠臣蔵の物語で知られる赤穂浪士の頭領、大石内蔵助が、他の46人の仲間とともに裁きを待つ間(細川家の屋敷に預かりの身となっていた)の、ある日の出来事を描いたものだ。いかにも芥川らしい作品…

ケルン・コンサート

先日三重県に行った際に泊めていただいた友人宅の母上殿が音楽好きな人で、夕食を終えて談笑の一時にキース・ジャレットの名盤「ケルン・コンサート」をかけていた。キース・ジャレットは私が最も好きなピアニスト。そして「ケルン・コンサート」はその中で…

それから

水村美苗さんの本を読んだのを機にふと思い立って夏目漱石全集を引っ張り出し、『三四郎』『それから』『明暗』を続けざまに読み直した。これから水村さんの『続明暗』を読む魂胆で。たぶん4,5年ぶりに読んだ漱石、相変わらずおもしろかった。ちなみに私…

不可知の知

先日独立して九州で人材育成に取り組もうとしている素晴らしい人がいて、そのプロジェクトの構想を聞いて意見を求められた。総論の現段階ではほぼ全面的に賛同、なので特段言うこともなさそうに思ったが、ふと思い出したのは故郷の墓のことだった。祖母宅の…

寄合と民主主義

先日、三重県紀北町を社外勉強会のメンバーと訪れ、地元のNPOの方々と共に「地域の未来を考える」対話集会を行った。地元住民40名ほどが参加してなかなかの盛況だった。もっとも私は大したことはしていない。地元の人が宣伝して人を集め、勉強会のD君がプレ…

日本語が亡びるとき

水村美苗氏の『日本語が亡びるとき――英語の世紀の中で』(筑摩書房)。水村氏が言葉について、日本語について書かれたものを読まないわけにはいかない。この人は幼い頃にアメリカに長く住みながらも日本文学に通じ、漱石みたいな見事な日本語によって、時に…

画家・下田昌克氏

昨日知り合った、下田昌克さんという人。 世界中を旅して回って絵を描いている人だ。 チベット、ネパール、中国、インド、ツバル、キューバ、サハリン、等々。 巡り巡って恵比寿の弊社にもお越しいただいた。作品集やスケッチブックをいろいろ見せてもらった…

温暖化対策の優先度

温暖化対策の話題。今年12月にコペンハーゲンで開催されるポスト京都の枠組み交渉で、日本政府が「2020年までに2005年比15%」の削減目標を発表した。環境重視のオバマになったアメリカも、これと同じくらいの目標を打ち出す見込みだという。どのくらいの意…

ソーシャルファイナンス:金融の原点回帰

社外活動の一つでソーシャルファイナンス研究会というのをしている。主に20代の若手の社会人有志10名弱で構成しており、月1回ほど、私の会社のオフィスに集まってNPOの資金調達などについて事例を調べたり意見交換したり。その一環で先日、三重県のNPOを訪…

グリーン・バブルと環境不況

6月号の『選択』に、「排出権取引は“サブプライム化”する」と題する記事が載った。日本で今年から試行開始され2013年には本格導入されるCO2排出権取引。これはしかし、CO2削減には「あまり意味がない」。日本の排出権取引の制度はEUで導入されているものと同…

Twitterと人間

Twitterがアメリカで盛り上がっているらしい。ウィキペディアによれば、「Twitter(ついったー)は個々のユーザーが「つぶやき」を投稿し合うことでつながるコミュニケーション・サービス」だという。私は最近知った。「つぶやき」を投稿し合うとは何だろう…

途上国市場とクラウドソーシング

オープンイノベーションやクラウドソーシング等々、組織外の「知」を取り込んで製品開発やイノベーションを生み出そうという考え方はずいぶん前から言われているようなのだけど、意外に反発や抵抗も招きやすい考え方のようだ。ということを某IT企業の人から…

読まれなければ

ある編集者と話をした。「いかに良い本だとしても、売れなければ意味がないので」と彼女は言った。言いたいことはよくわかるから聞き流したし、責めるつもりはまったくない。だが、本当にそうか。そうだとすればその本の価値とは何なのか。売れなければ、の…

研修講師

日曜日、昨年末に引き続いてMPIの研修で学生たちにリーダーシップの講義をした。前回は福岡の学生たちだったが今回は京都・東京の学生たちも含めて。場所は代々木のオリンピックセンター。一連の研修の最後のセッションで皆お疲れのところだろうから気楽にや…