2009-01-01から1年間の記事一覧

私的ベストブックス2009

年末ということで、今年出された本で個人的に良かったものを10冊紹介します。 1.ヤーコプ・ブルクハルト『世界史的考察』(ちくま学芸文庫) 学生時代に大学図書館のボロボロの本で読んだ19世紀の名著ですが、2009年夏に新訳で復刊。さすが筑摩書房! と有…

Manami Morita

個人的に今年のベストアルバムはDiane Birchの「Bible Belt」で決まり! なのですが、最近もう一つ素晴らしいアルバムに遭遇しました。ジャズピアノ界の新星、Manami Moritaの「Colors」です。アマゾンのレビューにもありますが「上原ひろみ以来の衝撃!」と…

『「改革」はどこへ行った?』

先日、竹中平蔵氏と菅直人副総理の討論が話題になっていましたが、その竹中先生の著書。竹中氏は言うまでもなく小泉政権で改革を主導した人物。小泉改革を「格差拡大を招いた」と否定的に見る動きが政権交代にもつながってきたように思いますが、本書で著者…

BOP層向けビジネス・事業開発ラウンドテーブル

23日(水)、ミッドタウンで行われたBOP層向けビジネス・事業開発ラウンドテーブルに参加してきました。弊社刊『世界を変えるデザイン』監訳者の槌屋詩野さんらが企画したもので、槌屋さんのほか、ガイア・イニシアティブ事務局長の藤田さん、ARUN代表の功能…

「世界を変えるデザインを語る会」

12月19日、英治出版オフィスにて「世界を変えるデザインを語る会」を実施しました。弊社刊『世界を変えるデザイン』の監訳者、日本総研の槌屋詩野さん(ゲスト)と読者が対話するという会です。以前から、本の著者や関係者と読者をつなぐ場を作りたいと考え…

中国研究会「中国における企業マネジメントから見えてきたもの」(12/26)

NPO法人MPIで、中国に関する研究会を行っています。毎回、中国のビジネス、経済、政治などに通じている方をゲストに招いてお話を聞きます。第2回を下記の通り開催します。今回のゲストはMPIの設立者でもありますが、若くして中国の大手企業の役員を経験後、…

血と骨

この週末にツタヤでDVDを借りてきて観ました。私は北野武監督の映画が大好きですが、本作は崔洋一氏が監督、主演がビートたけし。役にぴったりの迫力ある演技です。主人公は戦前に祖国朝鮮から日本に渡ってきた金俊平という人物。原作者・梁石日氏の実父がモ…

たそがれ清兵衛

ふと藤沢周平の『たそがれ清兵衛』(新潮文庫)を買って読みました。表題作含め全8作の短編集。表題作は映画にもなっているから知っている人が多いと思いますが、他の7作もおもしろいです。秘めたる思いを胸に上士へのごますりに精を出す「ごますり甚内」、…

ソウル出張

韓国に三日間出張してきました。子会社Eiji 21の財務ミーティングと企画会議、現地での印刷に関する打ち合わせなどが主目的です。韓国の書籍印刷は日本よりもかなり低いコストでできる(特にカラー印刷)上に、加工技術も優れていて、日本の本よりも凝ったデ…

レイコ@チョート校

もうずいぶん前に出た本ですが最近読みました。『レイコ@チョート校』(集英社新書)。著者の岡崎玲子さんは小学6年生で英検1級を取得、全米トップ3に入ると言われる名門プレップスクール、チョート・ローズマリー・ホール(あのジョン・F・ケネディもここ…

学力テスト縮小への疑問

民主党政権が来年度から全員参加の学力テスト(全国学力・学習状況調査)を40%の抽出方式に縮小します。学力テストは行政刷新会議の「事業仕分け」の対象にもなっており、さらなる縮小もありえるようです。昭和30年代に日教組の反対によって廃止され、3年前…

マイクロファイナンス・プロ養成コース

アライアンス・フォーラム財団の方からいただいた情報、転載します。================================ アライアンス・フォーラム財団 バングラデシュBRAC大学 マイクロファイナンス・プロ養成コース(2010/2月)へのお誘い h…

勝間和代氏のデフレ対策論について

経済評論家の勝間和代氏が菅直人副総理に会って経済政策を論じたというニュースを見ました。デフレ脱却策を提言した、とのこと。何かと注目を集めるこの人がどういう施策を提言したのか興味を持ったのですが、「紙幣をたくさん刷って、借金にして政府がばら…

別所君のジャズピアノ教室

応援している若きジャズピアニスト、別所和洋君が自宅でピアノ教室をしているらしいので紹介しておきます。 別所君のサイト「初心者の方から、上級者の方まで、幅広く対応」しているそうです。私は別所君の指導を受けたことはないし受けるつもりもないので全…

福岡

しばらく更新していなかった。仕事の状況がこのブログに反映される、と友人から見られているので、先日会った人にはいきなり「最近忙しそうですねー」と言われた。変な感じ。まあ、忙しいのはいつものことなので。あまり空かないよう続けていく。そうそう、…

「闇の子供たち」を救え

このところ仕事上の必要もあってアフリカ関連の映画を幾つか観ていたのですが、今度はタイにおける児童売春・人身売買について扱った映画『闇の子供たち』のDVDを借りてきて観ました。とても話題になった映画なので観た人も多いかと思います。あまりにも重く…

人間の大地

国際協力や貧困問題に関心のある人にとっては必読の一冊です。人類にとって最大の課題というべきこの問題について、広範な取材と分析にもとづいて論じた、極めて示唆深く、パワフルな本。『人間の大地』(犬養道子著、中公文庫)著者・犬養道子氏はあの犬養…

追悼・中川昭一氏

元財務・金融担当大臣の中川昭一氏が亡くなりました。あまりにも突然に。好きな政治家の一人でした。例のG7での記者会見の一件はとても残念でしたが、先の総選挙で落選されたことはもっと残念でした。そして早すぎる突然の死にさらに大きなショックを受けて…

西水美恵子さん講演「国をつくるという仕事」@丸の内(11月17日)

元世界銀行副総裁、『国をつくるという仕事』著者の西水美恵子さんの講演が11月17日、慶應丸の内シティキャンパスにて行われます。「夕学五十講」(慶應丸の内シティキャンパス定例講演会) 講師:西水美恵子(元世界銀行副総裁、シンクタンク・ソフィアバン…

ロドリーゴ・イ・ガブリエーラ

メキシコ出身の男女2人組。2本のギターだけでこんなに豊かな音を奏でられるのか、と圧倒される。曲調はラテンとロックが混ざっている感じ。アコースティックギターを打楽器のように活用している。とても格好いい。たまにはこんなのも良いなあ、ということで…

モラトリアム論

まさに耳を疑うような話、のモラトリアム(債務返済猶予制度)導入論。「亀井金融担当大臣は金融に疎いらしい」というのは聞いていましたが、実際その通りのようで非常に心配になります。いくらなんでも実現されないだろう、と思いたいですが、海外にいる鳩…

コーポラティブ銀行

連休初日の今日は朝からソーシャルファイナンス研究会@英治出版。メンバーの急用等が重なって出席者わずか3人でしたが中身の濃い議論ができました。財団法人トラスト60編『ソーシャル・ファイナンス――ヨーロッパの事例に学ぶ“草の根金融”の挑戦』(金融財政…

気候変動にどう対処するか

温暖化対策について以前ここに書いたり人に話したりしたところ貴重なコメントもいただいたので改めて問題意識を整理しておきたいと思います。この問題では某エコ関係の雑誌の編集長とも何度か議論をして、彼も私も考え方がだいぶ変わってきました。まず世界…

時計じかけのオレンジ

『時計じかけのオレンジ』(A Clockwork Orange)といえばスタンリー・キューブリック監督による名作。DVDを借りて3回ほど観たことがあります。先日、原作の小説(アントニイ・バージェス著)がハヤカワ文庫で出ているのを知って読みました。個人的には小説…

Place to Be

上原ひろみさんの新アルバム「Place to Be」が発売されました! 予約していて昨日到着。聴き続けております。今作はピアノだけのソロアルバム。個人的には、こういうアルバムを待っていました、という作品です。上原さんはソロがいちばん良いと思うので。オ…

New York Times Best Sellers

海外の出版情報のうち、特に注目されている一つがNew York Times紙に毎週掲載されるベストセラーランキング&書評欄。これに載ると売行きがぐっと伸びるという。なじみのピアソンやマグローヒルの担当者は自社の本が載るたびに得意げにメールを送ってくる。…

仕事の意義

企画会議にて。プレゼンに対する質問の矢を浴びながら青年が言う。 「この企画の世の中的な意義はと聞かれても、ちょっとわかりません。そもそも社会的意義があるものを作るという趣旨ではなくて、純粋にもっと・・・を楽しむ本を作りたいんです」そうか。そ…

変化の秋

政権変われど国民変わらず、では意味がないということを前回書きましたが、ともあれ政権は変わります。与党の幹事長に小沢氏が就くそうで細川政権を想起させますが、ともかく良い形に変わることを願います。これと時機を同じくして、この9月から弊社に一人…

政権交代

日曜の朝、久しぶりに多摩川を走りました。涼しくなった多摩川はすばらしいです。風が強くて、秋の訪れを思い、ふと今回の選挙で吹き荒れた「風」について考えたりしました。関東に台風が近づいていますが、日本もまさに嵐の前です。昼過ぎに投票へ。投票所…

総選挙を前に

あと一週間で総選挙の投票日。ということで各政党のマニフェストの類を読んでいる。ここで個々の政党について論評するつもりはないが、自民党の「重点施策2009」や民主党の「政策INDEX2009」など、内容豊富で勉強になる。色々と読んでみようと思う。私は編集…