自滅する企業

また更新をさぼっていました。新刊2つを同じ日に校了、というスケジュールだったため非常に慌しかったです。どうにか無事に終え、ギリギリまで吟味した紙の選定も終えて一件落着。紙は大事です。ただ紙といってもさまざまな銘柄があり、色合い、斤量、米坪、紙厚、などという指標もあり、個々の本の雰囲気に適したものを、コスト等々勘案しながら選びます。今回はちょっと普段と違うジャンルの本もあったので気を使いました。

それはさておき、今朝の日経新聞に『自滅する企業』の書評が載りました。

自滅する企� エクセレント・カンパニーを蝕む7つの習慣病 [ウォートン経営戦略シリーズ] (ウォートン経営戦略シリーズ)

4月の発売以来よく売れつづけている本です。アジア・アフリカの貧困層の市場に着目した『ネクスト・マーケット』から始まったウォートン経営戦略シリーズの第9弾。『ネクスト・マーケット』はこれまでも日経の記事でたびたび紹介されていますが、ほかにも『熱狂する社員』や『決断の本質』など、このシリーズの本はよく新聞・雑誌が紹介してくれている。うれしいかぎりです。

『自滅する企業』はタイトルどおり、自滅する企業についての本。かつてエクセレントカンパニーと言われたのにいつしか凋落してしまった企業の、その衰退の理由を論じたものです。「拡大強迫観念症」「コアコンピタンス依存症」「競合近視眼症」など、陥りがちな衰退要因を病気にたとえて提示しており、ケースも豊富で読み物としても楽しめるというか身につまされるというか、示唆に富んでいます。失敗は成功の裏返し。

本書の訳者であるスカイライトコンサルティングの佃佳典さんが「プレジデント」のサイトでこの本についてのコラムを連載されています。興味のある方はぜひお読みください。