ティーチ・フォー・アメリカの本。

ティーチ・フォー・アメリカ(Teach For America)の創業者ウェンディ・コップの著書One Day, All Children...の邦訳版『いつか、すべての子供たちに――「ティーチ・フォー・アメリカ」とそこで私が学んだこと』ができました。

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ティーチ・フォー・アメリカについてはこのブログでも何度も書いてきました。以下、まとめます。

ティーチ・フォー・アメリカとは】
ティーチ・フォー・アメリカ(Teach For America:TFA)は、教育機会の格差の解消を目的とする事業。大学卒業後の若者が2年間、教育環境の劣悪な地域の公立学校に赴任して子供たちに授業を行っています。

・厳しい選考をくぐり抜けて採用された若者による教育効果はめざましく、学力向上に大きく寄与しています。また、「教える体験」(リーダーシップ発揮の機会)を通じて若者たち自身も成長し、社会的関心と高い志、そして思いやりをもって社会人としてのキャリアを踏み出します。卒業生たちの進路は教育関係から政官界、法曹界、ビジネス界まで多種多様。ティーチ・フォー・アメリカは、子供たちだけでなく、次世代を担う人材をも育成しているのです。

アメリカの若者の理想の就職先に】
・創業18年を経た現在では、ティーチ・フォー・アメリカのプログラムには毎年、ハーバード大学やイェール大学などトップクラスの大学卒業生たちが殺到。大学生の「理想の就職先」ランキングで第10位にランクインするなど、社会現象と言えるほどの人気と注目を集めています。

【世界に広がる「若者による教育改革」】
・こうしたティーチ・フォー・アメリカの活動は、教育の抜本的な解決策を示すものとして各界で高く評価され、クリントン・グローバル・イニシアティブによって海外展開も決定。これまでにイギリス、インド等でも同様の事業が立ち上がっています。

ティーチ・フォー・アメリカの「Theory of Change(変革理論)」】
ティーチ・フォー・アメリカは、全米トップレベルの人材を最底辺の教育環境にある層の教育にあてることにより、以下2つの方向からの社会変革を推進しています。
(1)貧困層児童の学力向上・教育機会格差の是正
(2)ニューリーダーの育成(教育体験を通じて社会的関心の高いリーダー人材が養成される)

【卒業生の進路】
ティーチ・フォー・アメリカの卒業生14,400人のうち3分の2はまだ教育の仕事に従事しており、自ら教育ベンチャー企業やチャータースクール等を立ち上げる例も多数見られます。また、卒業生のうち200人は連邦政府議会、政府職員、議員の政策アドバイザーなどになっています。

『いつか、すべての子供たちに』は、こうしたティーチ・フォー・アメリカの創業から全国展開に至るまでの軌跡を、創業者ウェンディ・コップ自身が語ったものです。ぜひご一読ください。

発売は4月7日から。都内の以下の書店では先行販売がスタートしています。

丸善丸の内本店
ブックファースト新宿店
ブックファースト渋谷文化村通り店
有隣堂アトレ恵比寿
紀伊國屋書店新宿南店

アマゾンのページはこちら。
http://www.amazon.co.jp/dp/4862760503/