百度(baidu)

2月6日(水)、衆議院議員会館で行われた「公共政策プラットフォーム」の昼の勉強会に出席しました。中国の検索エンジン最大手の百度バイドゥ)の取締役がゲストスピーカー。

百度は中国の検索エンジン市場で圧倒的なシェアを誇る企業です。全世界でもグーグルとヤフーに次いで第3位。中国国内では、もともとグーグルとヤフーが2強だった状態から7年間で着実にシェアを広げて最大手になったそうです。ナスダック上場企業。強みは漢字検索にあるようです。ローカルへの徹底的な対応、つまり中国人ユーザーの利便性を最重視することによって国内市場でグーグルに勝った。

そしてその百度、そうした強みを武器に、日本にも進出しました。1月23日に本格的にサービスを開始。ちなみに、ソニー前会長の出井伸之氏が社外取締役に就任しています。日本においても、中国で成功した方針を踏襲し、日本のユーザーに特化したサービス提供を行っていくらしい(たとえば日本のサイトではブログ検索ランキングがある、など)。実際使ってみてますが、スピードも速いです。

 百度 http://www.baidu.jp/

世界の検索エンジン市場において、日本発のエンジンのシェアはほとんどありません。かつて日本企業が検索を軽視して開発をやめてしまったことが響いている。現在、経産省情報大航海プロジェクトなどもありますが、これからグーグルを超える検索エンジンを日本発で、というのは素人目にも極めて困難だろうと思います。

また初めて知ったのですが、検索エンジンのサービス提供上集めたデータを格納するサーバーを日本国内に置くことは、日本の著作権法上、リスクがあるらしい。そのため国内ベンダーでもサーバーは海外に置いているそうです。これは産業振興の観点からもセキュリティの観点からも好ましくないことのように思えます。中国IT企業への期待とともに、日本の産業政策への不安も感じました。