スコールフォーラム報告会&交流会

5月7日(金)の夜、"Ichi"こと市川裕康さん(「ソシアレ」発行人)による「スコールワールドフォーラム報告会&交流会」が開催されたので行ってきました。会場はちよだプラットフォームスクウェア。雨の中にもかかわらず多くの方が来場されました。

スコールフォーラムの内容と雰囲気を、映像も交えて効果的に説明してくれました。「歩くソーシャルメディア」の異名を持つ(?)市川さんだけに、ソーシャルメディアに関するセッションの報告は特に力が入っていました。ソーシャルメディアを社会変革に活用しようとする動きは要注目です。

個人的に興味深かったのは、スコールフォーラム終了後、火山噴火の影響でイギリスに足止めされた社会起業家たちが集まって急遽開催された、TEDxVolcanoについての報告。これはChange.orgを運営している辣腕ブロガー、ナサニエル君によるTwitterでの呼びかけで実現したもので、まさにソーシャルメディアの可能性を示す一例でもあります。私はこのイベントには参加しなかった(版権エージェントの人と飲んでいた)のですが、急ごしらえのイベントだっただけにおもしろかった模様。

もうひとつ、足止めで滞在延長を余儀なくされた市川さんが訪れた、Co-working spaceについての報告もありました。社会的事業のために廉価で利用できるスペースが幾つもの都市でいま増えているようです。私がスコールで出会った中にも、中国でそうした場所を提供している人がいました。単に事務所を貸すのと違って、そこに集まる事業者間のネットワーキングやコラボレーションを誘発する意図もあり、とても有意義だと感じます。日本にも今回の会場となったちよだプラットフォームスクウェアをはじめ同種の施設がありますが、今後もっと増えていくのでは。

私もスコールに参加したとはいえたいした話はできないので、例によってカメラマンとして後方で写真を撮っていたのですが、最後に市川さんにいきなり話を振られて焦りました。読み書きが専門の人間なので人前で話すのはどうも気が引けます。とりあえず感想を一つ述べさせていただきました。実際に社会的な事業をしている人がもっとスコールフォーラムに参加してほしいということ。参加するべき人は日本に大勢いるということです。

私は集まった起業家たちに取材してほぼ満足でしたが、実際に事業をしている人なら、こちらからもアイディアを提供したり、具体的なコラボレーションを考えたりできるのでは、と現地で何度も思いました。出会った人々、特に途上国から来た人々には「私の国での事業に関心を持つ日本人がいたら紹介してほしい」といったことをよく言われましたし、それで現にいま紹介している人もいます。起業家自身が参加していたら多くの機会を得られるはず。来年以降、日本からの参加者が増えるといいなと思います。

奇しくもこの日は市川さんの誕生日でもあったので、来場者によるサプライズ企画もありました。花束やプレゼントがご友人の方々から贈呈され、報告会は一転して誕生日会に。英治出版からもプレゼントとお祝いメッセージカードを贈呈しました。グローバルに飛び回る市川さんの今後のますますのご活躍を期待しています。