コミュニケーション戦略

先日、株主総会を行いました。まだまだ少人数のベンチャー企業、でも、いろんな人が株主として応援してくれています。前年の報告を経て今期の計画を発表、いろいろ親切なご指摘もいただき、良い総会だったと思います。一人ひとりに挨拶し、温かく応援してくださっているのを感じ、ますます頑張らなければと思った次第。

今年1月から、全社員・アルバイトに対して、原則として毎日、日々の気づきをまとめたメールを送っています。社内の情報・アイディアの共有や意見交換の活発化を目的としたもので、ある人の真似をして始めたのですが、5カ月続いています。幸い一定の効果は出ていて、アルバイトの学生が積極的に業務改善提案をしてきたり、メールを起点として企画案が出てきたりもする。

今回の株主総会を機に、企画のアイディアなどの話題を中心にして、希望される株主や社外役員の方にもメールを送ることにしました。企画案や社内の出来事を記したメールマガジンみたいなもの。関心を持っている分野の話題も、いろいろ書いて送っています。普通の大企業ではありえないでしょうが、まだ少数の会社ではいろいろ試行錯誤が必要。

会社の様子を伝える、IRっぽい意味もありますが、それだけではない。出版という仕事、編集者の仕事にとっては、社外のネットワークはとても大きな意味を持ちます。異なる業界・業種の人から得られる示唆はものすごく大きいし、人をご紹介いただくこともある。まだ少人数で若い社員ばかりの弊社にとっては、年配の株主の方々との関係から学べることは多い。できるだけ会社のことを知ってもらって、もし可能であればアイディアへのフィードバックもいただいて、よりよい企画、よりよい事業運営につなげていきたいと思っています。もちろんただお世話になるだけでなく、双方にとって良い関係になるように。

この重要性は編集の仕事に限らないだろうと思います。スタートアップ企業など小規模な会社・団体は、外部ネットワークをどう構築し有効に活用していくかによって、事業の発展が大きく左右されるはず。対外コミュニケーションは、往々にして企業経営において従属的な位置づけにされがちかもしれませんが、ここにも戦略的な取り組みが要されるに違いありません。ましてや現代、クラウドソーシングの時代です。クリエイティブ系の業種では特に、これは重要になってくる気がします。きちんと続けていかなければ。